違いがわかるシリーズ その1:”使い捨ての鍼”

鍼灸院ごとに「定義」が異なることをご存じですか? 使い捨ての鍼

 

最近、「鍼の使い捨て」について質問されます。

いろいろとトラブルがあることで、衛生面について皆さんの意識も高くなっていますね。

 

多くの鍼灸院のウェブサイトで、「当院では使い捨ての鍼を使用しています」と記載されているのをご覧になったことがありますか?

 

私、羽鳥は、鍼灸の道に入る前、自身が体調不良に悩んでいた頃から多くの鍼灸院で施術を受けてきました。

そして、鍼の扱いが、次の3つに分かれることに気づきました。

 

①      使い捨てではない鍼を殺菌消毒して使用する。

②      使い捨ての鍼を1回だけ使用する。1箇所に1本。

③      使い捨ての鍼を2回以上使用する。1本を複数の箇所に刺す。

 

皆さんだったら、どの方法で施術をしている鍼灸院に通いたいですか?

 

ちなみに、当院では②の「使い捨ての鍼を1回だけ使用する。1箇所に1本。」を「使い捨て」と定義して施術しています。なぜなら…

 

鍼のパッケージには次の警告が記載されています。

                 (日本のセイリン株式会社製の場合)

△警告

「この鍼は医家向けの鍼です。医師およびはり師以外の人は使用しないでください。以下の指示を含め、守らない場合、重大な障害を生ずる恐れがあります。

1)滅菌済みにつき、包装開封後直ちに1回限りの使用としてください。

2)個別包装により、無菌が保たれています。包装がすでに破損または汚損していた場合は、使用しないでください。

                         (以下省略)」

 

警告1)複数回使用すると、衛生面で問題があるということを指摘しています。

 

警告2)時間が経つことで無菌ではなくなる。菌が付着するので、開封したらすぐに使用すること、すでに包装が破損している場合なども菌が付着している可能性があるので使わないように、と警告しています。

 

このような理由から、皆様の健康を守るために、

「使い捨ての鍼を1回だけ使用する。1箇所に1本。」という定義の下に、施術を行っています。

 

感染症などが気になる方は、施術を受ける前に確認するようおすすめします。