違いがわかるシリーズ その3:足のツボ 「反射区」と「経穴」

▲湧泉穴のマッサージ
▲湧泉穴のマッサージ

皆さんは、「足ツボ」という言葉や、足裏の地図のような、フットチャートと呼ばれる図をよく目にしていると思います。

 

リフレクソロジー (Reflexology)は、「反射療法」とも呼ばれ、足裏の特定の部位を刺激することによって、体の特定部位に変化が起こる現象を活用し、疲労の改善などをはかる療法です。

 

でも、その「足ツボ」は、実はツボではなく、「足裏反射区」というものです。「区」ですから、面ですね。「東京都渋谷区恵比寿西一丁目15番」のように一定の面積をもつエリアです。

 

これに対して、鍼灸医学で使用する「経穴(ツボ)」は、「穴」、つまり、点です。

 

ちなみに、当院で使用している鍼の直径は、0.10.3mm。これを刺す部位ですから、とても小さな「点」なのです。

 

さて、経穴には長い歴史があるため、その表記や数については、出典によって違いがありますが、鍼灸学校の教科書が準拠している「WHO西太平洋地域事務局標準経穴部位」によると、体の表面には361の経穴(ツボ)があります。

 

この中で、足の裏(足底)にあるのは、なんと「KIDNEY MERIDIAN (KI) 足の少陰腎経:あしのしょういんじんけい」の「KI1 Yongquan 湧泉(ゆうせん)」の一つだけです。

 

ところで、KI1という記号は、腎経(Kidney Meridian)の1番という意味です。東横線渋谷駅 TY01と似ていますね。

 

次回は、この類似点についてお伝えします。