最近、「医薬品登録販売者」の資格取得(のサポートシステム)をすすめるメールがよく来ます。
そこには、「薬剤師と違って、治療家は患者さんの体に触れる」、「漢方薬などの医薬品をのんでもらうことにより、施術効果が持続する」など、薬店併設の長所が述べられています。
施術者によって考えも様々でしょうが、私は漢方薬を扱うメリットを感じておりません。それは次のような理由によります。
1)まず、漢方薬は自然由来といわれますが、天然に自生している植物ではなく、野菜と同じように栽培しているものの場合、肥料や農薬使用の問題があります。産地(原産国など)にも注意しなければなりません。
2) 当然ですが、漢方薬は正しく処方しないと効果がありません。ほとんどの漢方薬は、腸内細菌によって薬効成分に分解されてはじめて吸収され効力を発揮します。したがって、分解できる腸内細菌がいないと、いくら服用しても効果はありません。「人によって漢方薬の効果が異なる」というのは、このためだそうです。
3)最後に、「できるだけ体の中に物質を入れない」、「余計なものは排出する」ことが現代人の健康に不可欠だと考えているからです。
痛みを例に挙げると、鍼灸マッサージは、施術によって、患者さん自身の体の内部から鎮痛物質が分泌されるわけで、完全な「自給自足」です。こうした力を引き出すことが私の仕事だと信じています。