マッサージ施術でよく使う部位を表しますが、翻訳が難しい言葉のお話です。
英和辞典を引くと、「knuckle(s)=指関節(しかんせつ)」と定義しています。
しかし、この場合の「指関節」は、単なる「指の関節」という意味ではなくて、「指を曲げたときや、拳をつくった時にできる指の関節の隆起」のことで、特に、指の付け根の骨(基節骨)と掌の骨(中手骨)との関節を指します。
あん摩マッサージ指圧師など専門家の間では、「指関節」や「指髁(しか)」と言えば通じますので、先日制作に関わったサムフリーマッサージ日本語版では、「指関節」を採用しました。
しかし、一般的には表現が難しい、というより、日常の日本語には存在しないのではと思われます。
「拳」や「げんこつ」だと、手全体を指すので、適切ではありません。
DVDの日本語訳をしながら、以前、日本語教師をしていた頃、イギリス人の生徒に「ここは何と言いますか?」と質問されて、とても困ったことを思い出しました。
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