骨盤内うっ血症候群(以下、PCS)は、骨盤内静脈、特に卵巣静脈(左側が多いようです)の拡張によって生じ、慢性骨盤痛の原因の一つとされています。
当院のウェブサイトでも、PCSのページへのアクセスが多く、この問題に関心を持つ方が多いことを改めて認識しています。
PCSは、欧米では広く認知されているようです。インターネット上でもかなりの情報が得られますが、日本語のウェブサイトでは、症状・原因・治療法、臨床例など具体的な情報が少ない状況です。
「日本血管外科学会雑誌 Vol. 23 (2014) No. 3 p.716-719」の「症例 骨盤内欝滞症候群に対する血管内治療の経験」では、2件の症例が紹介されていますが、「本邦では具体的な症例は少なく、とくに治療法や臨床経験などをまとめた報告はない。ゆえに本邦では未だ認知度が低く、診断がつかないケースが多く存在すると考えられる」と述べています。
この事例では、大腿部の静脈からカテーテルで患部にアクセスし、拡張した静脈をコイルなどで塞ぐという治療法が用いられています。これが現在標準的なPCSの治療法となっています。
この他、ホルモン療法や外科的に卵巣静脈の結紮や切除も行われているようです。
次回は、PCSについて、海外の医療機関などのウェブサイトから得た情報をまとめてお伝えします。
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