「サムフリーマッサージ」に続いて、この夏刊行されるDVDの翻訳・監訳を長谷川と一緒に担当しました。
アメリカ発のマッサージ教材の日本語版です。タイトルや内容は、広告ができてからお知らせします。お楽しみに!
翻訳には、1990年代から携わっています。しかし、映像・音声から起こす翻訳は、文章だけのものとは違った苦労と楽しみがあり、経験できることはラッキーと感じています。
活字媒体の翻訳は、原文から翻訳する言語(多くの場合は日本語)への訳(表現)と内容(事実・用語など)の確認という手順を経て完了します。
これに対して、DVDの場合は、
1) 映像を見ながら、音声(英語)を聴き取って、文字(英語)におこす。
2) 文字に起こした原文(英語)に忠実な日本語訳を付ける。
3) 解剖学用語・マッサージ施術用語などを確認しながら、訳文を検討。
4) 音声(英語)の長さを考慮し、日本語訳を音声として聴き取りやすい表現に直す。
5) 日本語版台本完成。
6) スタジオ録音(テスト)。
7) 6の映像・音声をチェック。
8) 台本の修正。
9) スタジオ録音(本番)。
10) 音声の編集。
そして完成という流れです。
作業の種類・量が格段に多くなるので、時間がかかるのと、目の疲れが活字の数倍なのがつらいところです。ドライアイ改善と調節機能改善の2種類の目薬に助けられました。
活字媒体であれば、用語の説明も訳注などを使ってできますし、訳文の長さをあまり意識しなくてもよいのですが、映像の場合は、シーン毎の長さにあったナレーションを書かなくてはなりません。
オリジナルをそのまま日本語版にしたものが、使いにくいこともあります。翻訳の範囲外でも、改善の提案をしましたので、より理解を深められる形になったと思います。
編集長によると、DVD教材を原語から起こすところから関わったのは私たちが初めてだそうで、これはちょっと自慢です。